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現在の公式レースなどでは、最低限ステッカーを貼るか塗装をしないと出場できないので、マーキングは重要だったりします。 キット付属のものでも、一工夫して丁寧に仕上げてあげればきれいに出来ますので、工夫してみましょう。 ●ステッカー 自作ステッカー 紙ステッカー キット付属のものは紙に印刷しているものがほとんど(一部クリアSPなどを除く) PRO以降(厳密に言うとそれ以前のダンガンレーサーの頃)からは金属箔をはさんでメタリックに仕上げたホイルシールが主流になっている。 何故かライジングトリガーWSだけ以前と同じ普通の紙シールで、白いボディ用の印刷だからわざわざ銀色にする必要も無いだろう。 糊が強力で、一度張ったあと剥がそうとすると糊の層だけボディ上に残ってしまう。 そうなった場合、消毒用アルコールなどでふき取ってあげれば落ちる。 ステッカーの方は諦めて新しいのを購入したほうが吉。 皺が出来やすく、一度皺になるとどうしようもないので張るときは慎重に。 基本的に余白が設けられているので、塗装して色を変えたボディなどに貼るときは(うまくデザインに取り込むなどしない限り)切り取らないと仕上がりがおかしくなるので、面倒でも丁寧に切り取ってあげよう。 塗装しない場合でも、ステッカーの色とボディの色では微妙に違うので、余白を切り取った方が綺麗に仕上がる。 余談だがファイヤードラゴンプレミアムのステッカーのみ(名称がファイアードラゴンになっている)何故かAOパーツとして販売されている。 AO-1030 ミニ四駆 ファイアードラゴン プレミアムステッカー ビニールステッカー 限定キット付属の透明ステッカーやポリカボディに付属している透明ステッカー。 また、1次ブーム時や2次ブーム時に発売されたホログラム以外のドレスアップステッカーは大抵こちら。 素材の関係で、キット付属のものより頑丈。特に磨耗には非常に強い。 反面、紙ステッカーより硬いので曲面になじみ難く、一部が浮いてしまうことがあるので、予めそういうところには切り込みを入れておくことをお勧めする。 紙ステッカーのように層になっていないので、剥がしても糊だけ残るということは少ないが、その分塗装したボディなどでは塗膜が持っていかれることがある。 キット付属のものとは違い、余白が透明なので目立ちにくいが、黒や紺など濃い色のボディに張ったときは少々目に付く。 又、上記の通り曲面に張ったときには浮いてしまい、デカールでいうシルバリングのようになったりもするので、余白を切り取ることはやはり有効といえる。 ドレスアップステッカーはキット付属のシールと組み合わせて使用する前提となっているため生産停止車のボディとドレスアップステッカーのみを入手した場合には注意。スカスカに見えてしまう。 ●デカール 主に、昔からある水につけて糊を溶かしてからスライディングさせる水転写式デカールと、ガンプラなどで採用されているこすり付けて模様を写すドライデカールがある。 水転写式 上記の通り、いったん水につけて糊を溶かし、貼りたい場所の上に台紙ごと持っていってマークをスライディングさせる。 非常に薄いのが特徴で、シールなどと違って段差が目立ちにくい(全くないわけではなく、特に艶ありでトップコートする場合は研ぎだして段差をなくさないと目立つ) しかしその分、磨耗には紙シール以上に弱いので、ミニ四駆に使う場合はクリアコートを前提にした方がいいだろう。 デカール自体、水を吸ってしまうので、貼った後は数日乾燥させてからコートしたほうがいい。 (物にも寄るが)溶剤にはあまり耐性がなく、クリアコートする場合、1度に大量に吹くとしわになったり、最悪破けたりもする。 コートする場合は砂ぶきという、表面がざらざらになるような距離から少しづつ噴く方法が主流。 やわらかいので曲面などにもなじみやすいが、あまり極端な部分にはやはり対応しきれない。 そういう場合、蒸しタオルやデカール軟化材などで柔らかくしてあげるとぴったり密着する。 デカール軟化材は、物によっては硬いデカール用に強い効力を付与しているものがあるが、逆に弱いものに使うと溶かしてしまう場合がある。 そういう場合、水で薄めて調整してあげるといいだろう(デカールが水を使って貼り付けるので、軟化剤も水溶性の場合が多い) 定着力が足りない場合、昔は木工用ボンドを水で薄めたものを使って補助していた。 現在も十分有効だが、GSIクレオスからマークセッターという軟化材入りのものが販売されている。 ドライ式 マーキングしたい場所に台紙をテープなどで固定し、爪楊枝などの先でこすり付けて貼り付けるタイプ。 昔お菓子売り場で売っていた、キャラクター物のチューイングガムに1枚は付いてきたあの転写式ステッカーみたいなもの。 こすり方が足りないと中途半端にしか転写されず、一度台紙を外すときれいに修正するのが難しい。
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●全長155mm ●全幅97mm ●全高43mm ●Item No.92342 ●本体価格2,315円(税別) ●2016年3月15日(火)発売 【本体内容】 爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!! 1巻の特別限定仕様。 単行本以外にZ ウイングマグナムのメッキキットとアニメ柄のミニクリアファイルを専用パッケージに詰め込んだ豪華仕様である。 ってか価格的にもサイズ的にも、キットと単行本どっちが本体か分かったもんじゃ無いw キットはボディとホイールをゴールドメッキに変更。また、ステッカーもビニール製の専用デザインに変更になっている。 それに伴い、説明書にも変更が加えられている。 シャーシ部分等は元キットと同じ。 なお、↑の画像では箱が真っ白だが、裏箱ではなく表の方である。 【漫画、アニメでの活躍】 【VIP内での評価】 【公式ページ】 http //www.tamiya.com/japan/products/63634/index.htm 【備考】 パッケージ写真のキットはタイヤにホワイトの文字が入っているが、実はこれタイヤに印刷されているのではなくステッカーなのである。
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●2014年9月下旬登場 ●Item No:92277(ネイビー)、No:92278(クリヤーレッド)、No:92279(ホワイト)、No:92280(スモーク) 【本体内容】 プライズ限定で登場したネオトライダガー ZMC。 シャーシはSUPER1。サイドガードはVマシン型に変更。 シャーシ2色、Aパーツ2色、ボディ4色の組み合わせで4種類ある。ホイールは共通でシルバーメッキ。 全色共通のステッカーは他のマシンのプライズ仕様に対して、比較的デザインやカラーリングの改悪アレンジが控えめであり、元マシンのステッカーの印象が色濃く残っている。 ベースキットとは異なりモーター付き。 【漫画、アニメでの活躍】 カラーバリエーションのため、漫画・アニメ共に未登場となっている。 【VIP内での評価】 【公式ページ】 http //charatoru.skj.jp/item/564/ 【備考】 発表(各プライズ店への案内?)当初はネオトライダガーZMC改と言う名前だったが、ユーザーへの正式案内では現在の名前に変更された。
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●全長153mm ●全幅98mm ●全高40mm ●Item No:19620 ●本体価格900円 ●2010年9月18日(土)発売 【本体内容】 新型XXシャーシに(ry ナックルブレイカーがブルーカラーになり、待望の(ry ホイールとタイヤは元キットと同型だが、両方とも色がブルーに変更になっている。 XXシャーシで細身の小径タイヤ・ホイールを装備した唯一のキットである。 その他、ボディはクリヤーブルーのABS樹脂製で、専用のマーキングとしてホイルシールが付属。 ギヤは3.5 1の超速ギヤ 【漫画、アニメでの活躍】 カラーバリエーションのため、漫画・アニメ共に未搭乗となっている。 【VIP内での評価】 シャドーブレイカ―はぶられたwwwwwwwwwwwwwww と、思ったら限定で発売。 【公式ページ】 http //www.tamiya.com/japan/products/19620knuckle_breaker_blue/index.htm 【備考】
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●2016年4月中旬登場 ●Item No:92347(レッド)、No:92348(ホワイト)、No:92349(ブルー)、No:92350(イエロー) 【本体内容】 ビークスパイダーのアミューズメント景品仕様。 ボディ4色、シャーシ・タイヤ2色の組み合わせで4種類ある。ホイールは共通でレッドメッキ仕様。 シャーシはスーパー1。 他のS1初期マシンのプライズ版同様、サイドガードは元キットの初期型からVマグナム型に変更。 元キットではブラックになっていたステッカーの余白部分は、オーロラか宇宙星雲のような青~緑系のグラデーションカラーに染められている。毎度のことながらすごいセンスだ…。 【漫画、アニメでの活躍】 カラーバリエーションのため、漫画・アニメ共に未登場となっている。 【VIP内での評価】 えらくサイケデリックな色だな・・・ 【公式ページ】 http //charatoru.skj.jp/item/1107/ 【備考】 ビエント(VIENTO)はスペイン語で「風」、だからなんでスペイン語?
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秀逸なSS達 933 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 00 55 21.53 ID JAeRY7od0 「ちょっと豪、遅いわよ!!」 「わりい、わりい。サークルの事で色々あってさ。」 「まったく。仕様が無いんだから…。 すっかり緑色に染まった桜の木の下、青い髪の毛の男と、黒い髪の毛の女の子の話す声。 これは、そんなある花粉症の季節のお話。 『ウィニング・ラン』 938 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 04 53.87 ID JAeRY7od0 五月晴れの空の下、新緑の並木道を歩いている2人。 青い髪の毛の男は、星馬豪。言わずと知れた、元ミニ四駆WGPレーサーだ。 そして、その隣を歩いているのは、幼馴染のジュン。 第1回WGPから10年、大学生になった2人の関係は、どうやらちょっとだけ変わったらしい。 「まぁ、良いわ。今日で連続遅刻10回目だから、約束通り『ネコマル』のスーパークレープスペシャルスペシャルスペシャルを奢ってもらうわよ。」 「何だその、どっかのミニ四駆みたいな商品名は…。」 明るい笑顔でニコニコ話すジュンに、豪がしかめっ面をして答える。 「へっくしょい!!」 「あれ、次郎丸君、花粉症かい?」 「そうみたいだす。へっくしょん!!」 「薬、盛ってこようか?」 同じ頃、土屋研究所でJと次郎丸がこんなやり取りをしていた事は、まあ余談という事で。 944 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 12 19.86 ID JAeRY7od0 「そんなに甘い物食って、太っても知らねぇぞ。」 「大丈夫よ。私、あんたより運動してるんだから。」 大学でソフトボール部に入ったジュンが、自信たっぷりに答える。 豪のクレープ奢り誤魔化し作戦は、どうやら徒労に終わったらしい。 といっても、豪も昔のように小遣いに困る歳ではない。自業自得だし、ここは素直に奢る事にした。 「あ、あそこあそこ。ほら豪、急いで!!」 道の先には、黄色い車の移動クレープ屋。 嬉々として走っていくジュンを見て、豪は「わかったから、待てって。」と言いながら、しぶしぶ付いていった。 945 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 19 55.80 ID JAeRY7od0 「美味いか?」 自分が奢ったスーパークレープスペシャル(ryを頬張る彼女を見つつ、豪は聞く。 結構な代金を払わされたからには、やはり気になるものなのだ。 「うん、おいひ~。ごぉもとぅべる?」 「お前、ちゃんと飲み込んでから喋れよ…。」 実の兄のようにお小言を垂れつつも、クレープの切れ端を味わう豪。 「うん、美味い。」 どうやら味は最高のようだ。 「当たり前だ。俺の料理はいつだって、ひよりの次に上手い。」 「何、俺はクレープ作りにおいても頂点に立つ男だ。勝負しろ、天道!!」 何やらレジの方が騒がしかったが、2人は気にせず食に集中する事にした。 952 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 31 45.78 ID JAeRY7od0 クレープ屋の車は、少し広めの公園の中に止まっていた。 ふと視線を上げると、広場を走り回る子供達の姿が映る。 「どうしたの?豪。」 いつの間にやらスーパークレープス(ryを食べ終えたジュンが、豪の顔を怪訝そうに覗き込む。 「いやさ、俺も昔はあんなだったよな~と思って。」 豪は、少し離れた所で走り回っている男の子を見ながら、呟いた。 「ま、あんたは無鉄砲のおバカだから、あんなにかわいらしくなかったでしょうけどね。」 少しの沈黙。 「それって、どういう意味だ~!!」 「相変わらず、反応鈍いわね~。」 「うるせぇ、そんな事言ってると、嫁に貰ってやんねえぞ。」 「バカ、何言ってるのよ!!」 真っ赤になってうつむくジュンを見て、豪がニヤリと笑う。 これは最近身に付けた豪の得意技だ。 もっとも、言ってる本人はそこまで深刻に考えている訳ではなく、昔読んだ「幽遊白書」という漫画に影響されただけらしいのだが。 そうやってバカップルっぷりを発揮している豪の足に、何かが突然ぶつかってきた。 956 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 37 40.18 ID JAeRY7od0 がしゃっ!! 「痛って~…って何だ、これ?」 豪の足元には、どこかで見たような車の模型が1台。 深い青のボディに、何やらアルファベットが書かれている。 「これ、ミニ四駆…か?」 それを手に取った豪は、しげしげと見詰めている。 「あ、それはアバンテMk-?ね。」 隣に座っていたジュンが即座に答える。 「アバンテ…マーク2…。」 豪はジュンの言葉を鸚鵡返ししながら、マシンをじっと見詰めている。 その様子を見て、解説に入ろうとしたジュンを、少年の声が遮った。 「ごめんなさい。それ、僕のです。」 957 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 44 08.47 ID JAeRY7od0 そこに居たのは、メガネをかけた坊ちゃん刈りの少年だった。 年の功は10歳前後だろうか。 突然の出来事にきょとんとしていた豪を、不安そうな眼差しで見詰めている。 相手は自分より遥かに年上だ。怒られたりしないか、怖がっているのだろう。 「ほら、豪。返してあげなさいよ。」 「あ、悪い。ちょっと夢中になってて。ほら、これからは気を付けるんだぞ。」 ジュンの声に我に返った豪は、まだスイッチが入ったままのアバンテMk-?を、少年に丁寧に手渡した。 「ありがとう。」 少年はぱっとはじけるような笑みを浮かべ、一礼して向こうへ走っていった。 あの青いアバンテと一緒に。 961 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 53 13.10 ID JAeRY7od0 少年を見送って少しの間、豪は何やら考え込んでいた。 豪がこうなる事は珍しい。 ジュンがこの顔を見たのは、志望校に迷っている時と、昔、ミニ四駆のセッティングをしていた時くらいだ。 こういう状態の豪は、いくら話しかけても無駄だ。それがわかっていたから、ジュンも放っておく事にした。 まったく、せっかくのデートが台無しよ。 そう思いながらも、豪を見詰めるジュンの眼差しは暖かい。 いつぞやのドラえもんの目くらい暖かい。 どの程度のものかは、読者の想像にお任せしよう。 962 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 01 58 21.62 ID JAeRY7od0 がたり… 豪が物凄い勢いで立ち上がったのは、正に突然の出来事だった。 「え、ちょっと、何?」 ジュンが状況を飲み込めず、必死に言葉を紡ぎ出す。 そんなジュンに、豪は言った。 「悪い。俺ちょっと用事ができたわ。」 そう言って突然走り出す。 「ちょっと、待ちなさいよ豪。どこ行くの~?」 「土屋博士んとこ~!!」 ジュンが椅子に張り付いたまま必死にそう尋ねた時、豪は既に公園の出口に差し掛かっていた。 「まったく、仕様が無いんだから!!」 我に返ったように、ジュンが豪を追いかけて走り出す。 目指すは土屋研究所だ。 967 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 16 18.91 ID JAeRY7od0 土屋研究所は、建物こそ新しくなったが、今も昔と同じ場所にあった。 違うのは、TRFビクトリーズの本拠地ではなくなった事だ。 今は、三国財閥が出資して、別の場所で次郎丸が監督となって、走っているという。 その研究所の扉を、豪は大きな音を立てながら、乱暴に開いた。 「こんちゃー。土屋博士居る~?」 「あれ、豪君、珍しいね。どうかしたの?」 豪を迎えたのは、相変わらず研究所に居候しているJだった。 元々高かった背丈がますます高くなり、サービス精神も良かった事から、近所の女の子や奥様方に絶大な人気があるらしい。 本人は全くそういう事は意識していないのだが…。 「J、博士は?」 豪の問いにJが答える。 「博士なら、奥の研究室に居るよ。」 「サンキュー、J。」 そう言うと、豪はあっという間に廊下を右奥へと走っていった。 「あ、J君。豪が来なかった?」 「あれ、ジュンちゃん。豪君なら、今さっき博士の研究室に行ったよ。」 豪のすぐ後に到着したジュンの姿を見て、Jは大方の事情を察した。 豪君ったら、またデートを放ったらかして来たんだ。 全力疾走してきたのだろう。肩で息をしているジュンに、Jは言った。 「良かったら、お茶でもどう?」 969 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 28 41.26 ID JAeRY7od0 Jがジュンとお茶しながら、愚痴という名の惚気話に苦笑している頃、豪は土屋博士と話していた。 「博士、アバンテMk-?って知ってる?」 「ああ、知ってるも何も、あれは私とJ君とで開発したものだよ。それが、どうかしたのかい?」 豪の問いかけに、土屋博士はあの頃のように答える。 「あのシャーシ、一体何なんだ?俺のマグナムの頃と、全然違ったけど。」 豪がこんな事を問うのは、何年ぶりだろうか。 この子の瞳は今、セイバーを託したあの日のような澄んだ瞳になっている。 あの頃のワクワクする気持ちが、胸にわき返ってくる。 そんな気持ちに少々戸惑いつつも、博士は棚の上、ビクトリーズ初優勝の記念品の飾ってある上の段から、シャーシを1つ取り出した。 「これが、新開発したMSシャーシだ。」 博士の手の中を、豪が覗き込む。 そこには、かつてのミニ四駆とはまるっきり設計思想の異なる、部品の塊があった。 かつて、フロントかリヤかで熱い議論を巻き起こしたモーターは、何とマシンの中央に陣取っている。 そして、そのモーターからは2本のシャフトが伸び、前後のカウンターギヤに直結しているのだった。 「俺達の頃とは全然違うんだな。」 「そうだね。でも、君達のマシンがあったからこそ、このシャーシがあるんだよ。」 博士は、じっと見詰める豪の姿を、優しく見詰めていた。 971 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 35 27.23 ID JAeRY7od0 「ちょっと、あれ、豪じゃないの?」 ラウンジのガラスの向こう、試験走行用の大規模コースの中に、豪と博士の姿があった。 豪の手には、新型シャーシを搭載したアバンテMk-?ともう一台、青いクワガタのような形をしたマシンが握られている。 「あのマシンは…。」 Jの脳裏に、かつての記憶が蘇る。 「豪ったら、まだミニ四駆持ち歩いてたのね。」 青毛の彼の手に握られていたもう1つのマシン、それは、かつてのGPマシン「ライトニングマグナム」だった。 「それじゃあ、行くよ。準備は良いかい?」 「ああ、いつでも良いぜ。博士。」 「じゃあ、行くぞ。レディ…。」 コース上に、2台の青いマシンが並ぶ。 「ゴー!!」 その声を受けて、2つの青い閃光が、唸り声を上げてコースを走り始めた。 973 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 43 08.64 ID JAeRY7od0 「速い。」 それぞれ違う場所で、Jと博士は同じ声を上げた。 豪のライトニングマグナムは、5年以上のブランクがあるとは思えない、現役時代を彷彿とさせる走りだった。 だが、豪はじっとマグナムを見詰めている。あの豪が声も出さない。 マグナムはアバンテMk-?に勝っていた。 だが、豪の表情は相変わらず険しい表情のままだ。 それもそのはず。 マグナムが豪入魂のセッティングだったのに対し、アバンテはモーターとギヤをマグナムと同じにしただけで、ほぼノーマルだったからだ。 普通なら、ノーマルのミニ四駆は改造済みミニ四駆に圧倒的な差をつけられてもおかしくは無い。 豪とやるのであれば、尚更だ。 しかし、現実は違っていた。 977 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 51 42.67 ID JAeRY7od0 アバンテは、マグナムのすぐ後ろを、ぴったりとマークするように走っていたのだ。 追い付く訳ではない。そこにはやはり、速さの壁がある。 だけど、あれだけのセッティングをして、それでも大差を付けられない事に、豪は納得がいかなかった。 レースは結局マグナムが勝利。 ジュンは豪のそばに駆け寄って祝福した。だが、豪は相変わらずだった。 「ま、5年もブランクがあるし、仕様が無えか。」 豪が突然、明るい表情で言った。 Jも博士も、豪の言わんとする意味は良くわかった。 「しかし、このアバンテ速いよな。良く作ったな、J。」 豪の問いかけに、Jが照れ笑いを浮かべる。 「モーターの置き方とか、結構大変だったんだ。でも、豪君とサイクロンマグナムを作った経験とかが、かなり役に立ったよ。」 「そっか。じゃあ、こいつは俺が作ったようなもんか!!」 豪が昔のように調子に乗って笑うと、ジュンが釘を刺した。 「何言ってんの。あの時はあんたの酷い絵を、J君が一生懸命図面にしてくれたって、烈兄ちゃんが言ってたわよ。」 「何、烈兄貴の奴、そんな事までお前に喋ったのか?後で覚えてろ…。」 そんなやり取りに、笑いが起こる。 こんな感覚は久しぶりだった。 980 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 02 59 40.54 ID JAeRY7od0 それから博士と一緒にお茶をしなおし、色々と世間話もしたりして、豪とジュンは土屋研究所を後にした。 ただ、行くときには無かったお土産が増えてはいたが…。 「へっへ~、見てろよ。この星馬豪様が、世界で一番格好良いマシンを作ってやるぜ!!」 「はいはい。せいぜい頑張ってね~。」 夕方。まだ寒さの残る季節だが、2人のやり取りは明るい。 研究所を後にする時、豪は博士とJからマイナーチェンジ版のMSシャーシと、一仕事を託された。 それは、今度発売する新型マシンのボディをデザインする事。 勿論、ちょっとしたデザイン料も出るという事で、豪はバイト感覚で気軽に引き受けた。 豪は、これからどんなマシンを作ってやろうかと、それだけで頭がいっぱいだった。 そういえば、初めてセイバーを貰った時も、こんなだったっけ? そう思いながら、手に持った箱を見詰める。 「よ~し、俺はやったるぞ~!!」 「ちょっと豪、声大きい!!」 夕暮れの風輪町に、豪の声が風に乗って響いた。 981 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 05 57.95 ID JAeRY7od0 「う~~~ん、浮かばねえ!!」 星馬豪は悩んでいた。 と言っても、勉強の事ではない。残念だが、異性の事でもない。 博士とJから任された、新型マシンのデザインである。 「悩むのは結構だけど、ちゃんと店番もやってよね。」 そう言って注意するのはジュン。 大学に入った豪は、空いた時間を使って佐上模型店でアルバイトをしているのだった。 「つったって、しゃあねぇだろ。こっちは締め切りだってあるんだし。」 突っかかる豪に、ジュンも負けじと応戦する。 「大体ね、あんたが無責任に引き受けちゃうのがいけないのよ。少しは烈兄ちゃんを見習って、先の見通しを立てるようにしたらどうなの!!」 ジュンの言葉は的を得ていた。だが、豪も兄と比べられたら引くわけには行かない。 「うっさい。兄貴兄貴って、お前は俺と兄貴とどっちが好きなんだ!!」 一瞬の静寂。流石の豪も、言ってはいけない事を言ったことに気付いた。 「あの…ジュン・・・」 「豪のバカ!!」 そう言って、ジュンは部屋に駆け上がっていってしまった。 店にお客も佐上のおっちゃんも居なかったのが、不幸中の幸いだった。 982 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 13 10.40 ID JAeRY7od0 それから数時間後、どうやら仲直りしたらしい豪とジュンは、相変わらず先程のやりとりを繰り返していた。 だが、豪のあまりの五月蝿さに嫌気の差したジュンは、逃げる意味も兼ねて、ちょっと別の視点で見てみる事にした。 「わかった。じゃあ豪、久しぶりに勝負しない?」 ジュンの脈絡の無い問いに、豪は一瞬何を言われたのかわからなかった。 だが、すぐ理解する。 「勝負って、ミニ四駆でか?」 「あんたの勝負って、それ以外に何があるのよ。」 ジュンの言葉に、豪はもっともだと頷いた。 「それじゃ、早速…。」 「ちょっと待て。」 ジュンの動きを、珍しく豪が止める。 「俺はマグナムがあるから良いとして、お前、マシンはどうするんだ?」 だが、その問いかけに、ジュンは笑って答える。 「愚問よ、星馬豪君。このホームランマンタレイRSでぶっちぎってやるわ!!」 彼女の手には、綺麗に塗装されたマンタレイJrが握られている。 豪にワイルドミニ四駆を壊されて以来、ジュンがずっと使い続けてきたマシンと同じ物。 唯一違うのは、それがVSシャーシを履いているという事だけだった。 「オッケー。じゃ、早速勝負だ!!」 983 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 20 58.06 ID JAeRY7od0 「レディ…」 2台のミニ四駆が、佐上模型店特設コースのスターティンググリッドにつく。 両者共、軽やかな音を立てていた。 「ゴー!!」 豪の力強い声を合図に、2台のマシンが一斉に走り出す。 最初のストレートでは、マグナムが先行。 セッティングをノーマルに戻したとはいえ、そこは元GPマシン。速さは伊達じゃない。 だが、2周、3周と重ねるうちに、マンタレイの走りが、かつてのジュンの走りとは違う事に気が付いた。 それも、腕を上げたとかそいういう形の違いではない。前に、どこかで見たような走り。 いつ、どこで見たのかは分からないが、豪にはマンタレイの走りに見覚えがあった。 984 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 26 36.01 ID JAeRY7od0 レースは全部で6周。 豪のマグナムとジュンのマンタレイは、いよいよファイナルラップに入った。 連続カーブを減速しながら進んでいくマグナム。 その後ろでは、マンタレイが荒削りに通過していく。 「あの走り…一体どこで…?」 豪が頭に疑問符を浮かべる中、マシンはバックストレートに入った。 一気に伸びるマグナム。 「ジュンのやつも、来る…。」 豪が小声で呟いた時、マグナムの後ろにつけていたマンタレイも一気に加速を始めた。 そして、最終コーナーへ突っ込んでいく…。 ガッ!! 次の瞬間、ジュンのマンタレイは宙を舞った。 そして豪の叫ぶ声。 「思い出したー!!」 それは、土屋博士にセイバーを貰った日の、あのレースの事。 その日まで自分が使っていたマンタレイJrの走りだった。 986 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 38 24.06 ID JAeRY7od0 「あ~やっぱりコースアウトしちゃった。」 「当たり前だ。お前、俺のセッティング真似してただろ。」 豪がジュンに問うと、彼女はあっさりとそれを認めた。 「そ。烈兄ちゃんに聞いて、あんたの昔のセッティングを真似してみたのよ。」 「でも、何でそんな事したんだ?」 ライトニングマグナムをキャッチし、スイッチを切りながら豪が聞いた。 「何となく、昔のあんたの走りを見せれば、何かヒントになるかなって。」 「そっか、サンキュ。でも、何でマンタレイだったんだ?それならセイロク使えば…。」 「それは、私が使ってたマシンってのもあるし…。あともう1つ…。」 「もう1つ?」 ジュンの声が少し小さくなったが、豪は自分の興味が優先した。 「あんたのマンタレイ、寂しかったんじゃないかなって…。」 ジュンは、豪が聞こえるか聞こえないか位の声で、少しうつむいて答えた。 「え…。」 豪は意外過ぎる答えに唖然とする。 「だって。あんた博士からマグナム貰ってから、ずっとマグナム一辺倒だったじゃない。別にマンタレイが壊れたって訳でもないのに…。」 「それは…」 豪が何か言おうとしたが、ジュンはそれを無視して続ける。 「私がずっとマンタレイを使ってたのも、それがあったから。あんたに、マンタレイの事忘れて欲しくなかったのよ。」 そう呟くと、ジュンは黙ってしまった。 そんな彼女を見て、豪はしっかりとした声で言った。 「言っとくけど、俺はマンタレイの事を忘れた事なんて、一度も無いぜ。」 「え?」 今度はジュンが驚く番だった。 「お前は知らないかも知れないけど、俺はマグナムにマンタレイのパーツを良く使ってたんだぜ。」 「嘘…。」 「だって、マンタレイはゼロシャーシだろ?マグナムセイバーのスーパー1シャーシとは、共通するパーツが多いんだよ。」 987 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 44 06.36 ID JAeRY7od0 豪は続ける。 「流石に、大神にセイバーを沈められてから先は、もうパーツも残ってなかったけどな。」 豪は悲しみと懐かしさの混じった声で、ジュンに語りかけた。 「そういう訳だ。わかった?」 豪は笑ってジュンを見た。するとどうだろう。泣いている。 「ちょ…ジュン、どうしたんだよ。」 「ううん、嬉しいの。ずっと忘れられたと思ってたから…。」 ジュンの言葉に、豪は違和感を覚える。 「おい、お前、マンタレイに感情移入し過ぎだぞ…。」 そう豪は言った。普通の反応だ。 するとジュンは、そっと顔を上げて、豪を見詰めた。 「ありがとう、豪君…。」 991 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 03 52 41.08 ID JAeRY7od0 「ちょっと、豪。昼寝なんかしてないで、店番するかマシン考えるかしなさいよね!!」 「へ…あれ?ジュン…え?え?」 豪が目を開けると、目の前に怒ったジュンの姿があった。 座っているのはレジ。 目が重い。 どうやら自分は眠ってしまっていたようだ。 「わりい、わりい。最近寝不足でさ。」 「どうせゲームばっかりやってるんでしょ。」 「違えって、マシンのデザインで夜も眠れねえんだって。」 「はいはい。たまには私の事を思って、そうなって欲しいものね。」 ジュンが少しの嫌味を込めて返す。 余裕の表情のジュンに、豪はぼんやり呟いた。 「ば~か、それは毎日だって。」 豪の予想外の一言に、ジュンの顔が真っ赤に染まる。 だが豪は、特に意識して言ったつもりはないらしい。 まったく、この男は…。 ジュンがそう思いながら豪を見やると、さっきまで悩んでいたのが嘘のように、彼はさらさらとデザイン用紙に鉛筆を進めていた。 「あれ?考え付いたの?」 ジュンがそっと覗き込む。 「ああ、最高のマシンに仕上がりそうだぜ!!」 豪は真っ直ぐな瞳で、自信をもって言う。 彼がそれだけ言うのなら、きっと良いマシンに仕上がるのだろう。ジュンは純粋にそう思った。 「それにしても、あんた相変わらず絵、下手ねぇ。」 「うっせー!!」 992 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 04 00 27.15 ID JAeRY7od0 それから数週間が経った時、豪とジュンは土屋博士から研究所に呼び出された。 ついに、豪のデザインした新マシンが完成したというのだ。 「じゃあ、開けるよ。」 Jがボディを成型する機械のスイッチを入れる。 すると、轟音と共に、2つに重なった機械のうち、上の部分がゆっくりと動き出した。 そして、明るい光の下に晒された、ボディが1つ。 「やだ。結構格好良いじゃない。」 「へっへ~、俺様のマシンに、格好悪いものなどないのだ!!」 自信たっぷりに言う豪に、ジュンが現実を指摘する。 「まあ、あの下手糞な絵から、良くこんだけ形にしたもんだわ。J君流石ね。」 「お前なぁ…。」 そうは言いつつも、事実なので豪も否定はしない。 「ふふ。まあ、ちょっと苦労したけどね…。」 苦笑いするJに、豪が散歩を待ちきれない犬のようにせかした。 「J、早く走らせようぜ!!」 「そうだね、豪君。」 そう言うと、Jは豪にボディを手渡す。豪は、デザインを依頼された日に貰っていたMSシャーシに、それを載せた。 スイッチを入れると、軽やかな音を立てる。 マシンが、産声を上げた瞬間だ。 993 名前: インストラクター(アラバマ州)[] 投稿日:2007/04/16(月) 04 05 43.26 ID JAeRY7od0 「おっしゃ、行くぜ!!J、合図してくれ。」 テスト用コースのスターティンググリッドに走って行き、豪が声を上げる。 「OK、豪君。」 「ちょっと待ちなさいよ、豪。」 「何だよ、ジュン…。良い所なのに。」 せっかくの勢いを崩された豪が、文句を垂れる。 だが、ジュンは忘れ物をしていないか子供に尋ねる母親のように、豪に尋ねた。 「あんた、そのマシンの名前、決めてないでしょ。」 ジュンの問いに、豪は即座に答える。 「いや、考えてあるよ。」 「何?」 意外な答えだったが、ジュンはその驚きよりも興味が先行し、耳をダンボした。 豪は、もう一度マシンを光にかざし、じっと見詰めた後、言った。 「マンタレイ…マンタレイMk-IIだっ!!」
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参加メンバー こむお(記) かつまる TOMMY 場所 品川シーサイドフォレスト オーバルガーデン ルール オープンクラス 一次予選- 二次予選- 準々決勝- 準決勝- 優勝決定戦 オープンクラス・ジュニアクラス・ファミリークラス・チャンピオンズクラスの開催。 参加者は全体で2900名程度。 コース ステップサーキット 今回のウォッシュ 結果 名前 結果 写真 こむお 準々決勝進出 かつまる 一次予選敗退 TOMMY 二次予選進出 こむおの感想 前回のわずか2秒程度でスロープから離陸した記憶にちびってる間に終わってしまいました。 ■一次予選 28秒台で突破。ラッキー。 ■二次予選 ブレーキを換えるも、タイムは変えきれず、28秒台で突破。ラ、ラッキー。 ■準々決勝 ブレーキ設定を変えるも、タイムはそこまで変えきれず、26.7秒で敗退。 でも見た目上はゴールラインまで3台がもつれ込むけっこうな好勝負でした。自分は3位。 ■まとめ 運だけで3レース楽しみました。お疲れ様でした。
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●全長145mm ●全幅90mm ●全高50mm ●Item No:19514 ●本体価格700円 ●2001年7月発売 【本体内容】 シャーシはスーパー1からVSシャーシ(白)に変更。 ゴムリング付14mmプラローラー、ゴム無し10mmを装備。 ギヤ4 1が付属。 GPAシリーズの特徴である元キットからのボディデザイン変更と、形状一部変更によるGPチップへの対応が施されている。 【漫画、アニメでの活躍】 派生型のため、漫画・アニメ共に未登場となっている。 【VIP内での評価】 【公式ページ】 http //www.tamiya.com/japan/products/19514liberty_emperor/index.htm http //mini4wd.jp/product/item/19514 【備考】 ビッグ・バン・ゴースト GPAやブーメラン・10(テン) GPAと同時発売。
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切断・切削・穴あけなど、ある程度大掛かりな作業をする際に用いる工具を中心に紹介する。 費用面で手を出すハードルが高めなものも少なくないが、あれば大幅な作業効率の向上が望めるものも多い。 ピンバイス 穴開け用の工具で、先端のチャックにドリル刃を取り付けて使用。 1~2次ブーム時に憧れていた人も少なくないのでは? ボディの肉抜き以外にも、FRPにねじ穴を追加したり、ホイールを貫通ホイールにするときや、ポリカABSシャーシの硬いネジ穴を調整するのにも使えるので、1つ持っておくと便利。 本体・ドリル刃共にそれなりに値が張る代物。特にタミヤ製品はかなり高額だったり。 他社製品だといくらかリーズナブルに抑えられることもあるため、色々チェックしてみると良いだろう。 ドリル刃には様々な種類があり、標準的な鉄工用、頑丈なコバルトハイス鋼で出来たステンレス加工用、ハイス鋼の表面に焼入れやチタンコートを施したもの、超硬工具鋼で出来ているもの等がある。 スチロール樹脂やABS樹脂など、プラスチックの穴開けなら鉄工用で十分だが、FRP加工を行うなら最低でもステンレス用が必要(鉄工用は刃がすぐダメになる)。 こう見えて実は消耗品。長く使っているとチャックヘッド(チャックカバー)の内側が磨り減り、チャックがちゃんと閉められなくなる。 この状態だとドリル刃が固定されず作業にならなくなるため、そうなった場合は買い替えが必要になる。 のこ類 のこぎりというと木工用のイメージが強いが、プラモデル用の小型のこぎりも存在している(木材の切断にも対応している)。 プラスチックやFRPの切断に用いる。 大きく分けて「カッターのこ(ホビーのこ)」「クラフトのこ」の2種類に分かれる。 カッターのこ(ホビーのこ) デザインナイフと同程度の大きさののこ。 柄の部分もデザインナイフのそれとほぼ同じで、ネジ式のチャックで刃を固定する形となっている。 カッターのことして販売されている一方、替刃も販売されているため、デザインナイフを持っている場合はカッターのこ用替刃を取り付けることで代用できたりする。 刃の大きさ・厚みがデザインナイフのそれと大差ないため、大掛かりな切断には適していないが、FRPプレートをちょっと切り出す位であれば手軽に使えるのがメリットと言える。 クラフトのこ 小型の包丁と同程度の大きさののこ。 刃が大きく、柄もしっかりしているため、カッターのこよりも大掛かりな切断に適している。 バンパーなど厚みのあるものや、プラ板などを切り出すのであればこちらを選ぶと良いだろう。 製品によっては、こちらも替刃が別売りしているものも存在している。 電動ドリル ピンバイスと同様、穴あけに用いる工具。通称電ドリ。 肉抜き等たくさん穴を開けなければならない場合、これを使うとピンバイスを使うよりも大幅に作業時間を短縮できる。 また、円形のものを取り付けられるため、簡易的な旋盤としても使える。 プラモデル用途であれば、ピンバイスと大差ない価格で購入できるものも少なくない。 ドリル刃の取り付け方式は色々あるが、先端がチャック式になっているものの方が汎用的であるためオススメ。 (六角アタッチメントタイプでは専用のビットを揃える必要があるため) 動力源も電池・AC電源とがあるが、作業の能率を考えるなら後者がオススメ。 卓上ボール盤 台状のテーブルに加工する素材を置き、取り付けたドリルやリーマーを回転させながら真っ直ぐ降ろして穴を開ける工作機械。 電ドリの固定版と言えば良いか。 主軸に沿ってドリル刃を降ろしていくため、電動ドリルよりもより正確に穴あけが行える。 チャックに円形のものをはさめるのも電動ドリルと同様。そのため、こちらも簡易旋盤としても使え、テーブルの上に固定した状態であればより正確な加工が可能。 穴あけに留まらず、シャフトを垂直に差し込んだり、タイヤ・ホイールの加工をより高精度で行える。 活用次第では簡易フライス盤としても使用可能。 卓上と銘打たれていても、数10cm四方の大きな工作機械なので、ある程度まとまった設置スペースを確保する必要がある。 値段も相応に張る方ではあるが、1万円前後で入手できるものも存在している。 電動リューター 先端にビットを装着し、高速回転させて様々な加工が行える電動工具。 装着するビットの種類により、切削・切断・研磨・汚れ落としまで幅広く行える。 ダイヤモンドビットを付ければダイヤモンドやすりよりも手早く切削でき、皿ビス用の座繰り加工も行える。 皿ビス加工用のビットはタミヤからも販売されている(ITEM 74130)。 ダイヤモンドカッターを付ければGFRPはもちろん、CFRPも楽々切断できる。 他にも、フェルトバフに研磨剤を塗れば、ターミナルもきれいに磨き上げることができる。 電動ドリルと同様、こちらも製品によって動力源が電池・AC電源のどちらかになっている。 後者であればスピードコントローラーが付いているものも選べる。 回転数が高すぎると、摩擦熱でプラスチックが溶けてしまうこともあるため、その点ではスピードコントローラで調節できるものの方がおススメ。 また、切削・切断にはトルクを要するため、高トルクの製品を選ぶとより安定して作業が行える。 スピンやすり 市販の工具…ではなく、市販の電動歯ブラシを改造して作る工具の一種。 電動歯ブラシの歯を取り除き、紙やすりを取り付けたもの。 曲面(球面)の研磨作業に向いており、元が歯ブラシのため水研ぎも難なく行える。半面、平面の研磨は不得手。 モデラーによってはミニ四駆のモーターを使用してパワーアップする人もいるとか。 ネット上でその存在が広まった代物であるため、各自調べてみると良いだろう。 製品として発売されている物だとGSIクレオスのMr.ポリッシャーPROがある。 2mmタップ ネジ切り(ネジ穴のギザギザを掘ること)を行うための道具。 (反対にネジ山を作るための道具はダイスと呼ばれる) ビスを取り付ける前にタップを切っておくとネジがなめたり、折れるのを防ぐ効果がある。(特に強化シャーシ等) 粗目、並目、細目の3種類があるがミニ四駆用なら並目で問題ない。 使い方としてはピンバイスにタップを差し込んで回転させるとネジを切ることができる。(抜く場合には逆方向に回転させる) 1.5~1.6mmピンバイスで下穴を開けてタップを切ることにより本来とは違う場所にビスを取り付けることもできる。(プラの厚みに頼るため、薄い部分にはナット等による補強が必要) 使用後にはカスを取って機械油等で掃除をすることにより切れ味を保持できる。 電工ペンチ ネジをカットできる機能が付属しているものがある。 シャフトもカットできるので貫通ホイールの余った部分の調整にも使える。 M2ネジをカットできるものだとエンジニアのPA-01がある。 ネジをカットした場合切断面で歪んでナットがはまりにくいので、ダイヤモンドやすり等でカット面を均すと元通りナットが着脱できるようになる。 ミゼットカッター 鉄線や亜鉛メッキ鉄、撚り線といった軟銅線材を切断するための工具 南京錠や鎖を切るときに使うボルトカッターを小型化したもの。 かみ合った歯で対象物を押しつぶしながら切断する仕組みとなっている。 てこの原理で柔鋼線を切断する道具なのでミニ四駆のシャフトやFRPを容易に直線切断可能。 小型のものだとMCC社のMC-0020がある。
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インジェクションとは射出成型のこと(ポリカボディなどはブリスター成型)。 ボディを塗装したいけどやり方や注意点がよくわからない! って人のためのページです。 塗装したいボディを用意する まずはこれがなくては始まりません。 今回の解説にはこのフレイムアスチュートのボディを使用します。 このような赤成型のボディの場合、他の成型色にはあまりない注意点があるのでついでに解説します。 普通に組み立てる まずはどんなモノでもいったん説明書通り組み立てましょう。 いやしかしF1のデザインを取り入れたボディはかっこいいですねぇ。 基本工作 余計な合わせ目やパーティングラインはこの段階で消してしまいましょう。 地味なところですが、これをやるかやらないかで完成度が変わってきます。 番目の小さい順から段階的に紙やすりをかけ、最終的に1000番くらいまで磨けば塗装でキレイに隠れます。 塗装前に洗浄 塗装する前に、必ず部品を洗浄しましょう。 今回はクレンザーを使います。 洗い残しが出来ないように、できる限り分解して洗います。 ボディにどばぁっとクレンザーをかけ、歯ブラシにもつけておきます。 そしてひたすらゴシゴシ。 クレンザーはケチらないようにしましょう。 洗い流すときはぬるま湯を使いましょう。 クレンザーの洗剤成分は強力な分、表面に残留しやすいので冷水よりぬるま湯の方が確実です。 また、細かい隙間などに研磨剤が残りやすいので注意してください。 クレンザーをたっぷり使い、入念にブラッシングすればこのようにボディ全体が艶消しになります。 これでボディ全体が紙やすりをかけたのと同じ状態になり、塗装の食いつきがよくなる上、研磨剤でボディ表面が一皮削られるので離型剤などが確実に除去できます。 そして本番 洗浄が終われば、いよいよ塗装です。 塗料を用意する ボディと同時に、これがないとお話になりません。 今回は全体を白、キャノピーなどの一部を黒で塗り分けます。 白で塗装するので、下地に使うサーフェイサー(一番左の大きい缶)も白を使います。 シルバーの用途は後程・・・ スプレーの吹き方 缶スプレーは吹き始めと吹き終わり、つまりボタンを動かしているときは霧が不安定になります。 不安定な霧、つまり粒の大きさがバラバラの塗料を塗装面に当てると、仕上がりが汚くなります(特に大きな粒が問題)。 なので、吹き始めと吹き終わりは空吹きするような感じでボディに当てないようにしましょう。 もったいないと思うかもしれませんが、塗装に失敗してやり直すことになればさらに余計な手間と費用が掛かることを考えれば、必要な無駄と言えるでしょう。 下地塗装 まずはサーフェイサーを吹きます。 サーフェイサーの意味は、まぁよく聞く話ですが下地の色を隠して(元より明るい色を塗る場合発色がよくなる)同時に紙やすりなどの細かい傷を隠します。 1000番以上の紙やすりの傷なら、これで十分にきれいになります。 また、プライマーサーフェイサー(プラサフ)の場合、塗装の定着強化の意味もあります。 これでボディ全体が真っ白・・・ が、しかし・・・・・・ あぁばばばばばばばばb ピンクだよ!(ちなみに画像は色をわかりやすくするためにコントラストを編集しています) どうなってんの!? って話ですが、赤成型のプラスチック部品の中には発色をよくするため、着色に顔料だけでなく染料を使っている場合があるためこうなる事があるのです(染料を使っていない製品もあります。また、同じ製品でもロットによっては使っていなかったり・・・)。 これは染料の分子が顔料の分子より非常に小さく、溶剤に溶け出してしまうためにおこる現象です。これをブリード(染み出し)現象と言います。 昔は、緑やイエローの成型色でもあったらしいですが、現代の製品でこれが起こるのはほとんど赤くらいでしょう(但しカラークリヤー成型のボディの場合、着色に染料が使われている場合が多いため他の色でも注意が必要)。 染料の特性上、この先いくら塗装を重ねようと時間が経つと色が染み出してしまいます。 ブリード現象を事前に確かめるには? ブリード現象の有無について、事前に調べる方法があります。 部品を切り離した後のランナーを、数時間ほど溶剤に付けてみることです。 すると・・・ 赤っ 見事に真っ赤です。 赤成型のプラスチック部品を塗装する際は、このように確認作業を行うことをお勧めします。 ブリード現象を抑えるには? 下地にメタリック塗装を行うことです。 メタリック塗料は金属粒子を顔料に使用しているのですが、金属は染料を透過しません。 なので、メタリックカラーで疑似的に金属皮膜を成型することで、その層で染料を抑え込むわけです。 これでブリードは起こらなくなります。 エアブラシを持っている方なら、ガイアノーツからシルバーのサーフェイサー(瓶入り)が販売されているので、それを使うのもいいでしょう。 他の成型色ならここまでの苦労はないんですけどねぇ・・・ 本塗装 これでようやく本番に移ります。 改めて、ベースとなるピュアホワイトを塗装しました。 プラボディの塗装の基本として、できるだけ明るい色から順に塗っていきます(ただし、マスキングの順序や各色の塗装面積などで前後する場合もあります)。 塗り分け まずはマスキングをします。 今回はコックピットと、サイドディフレクターの根元をブラックで売り分けます。 曲線の多い場所はマスキングテープを細切りにして使うと良いでしょう(最近タミヤから曲線用のマスキングテープが発売されたので、それを使うのもアリ) サイドディフレクターは、カーボンパターンのシールを貼るので表は殆ど隠れてしまいますが、シールは淵の部分まで覆ってくれないので、そこだけ下の色が出てしまいます。 それでは興ざめなので、黒で塗ってしまいましょう。淵だけ筆でチョコチョコと塗り分けるだけでも見栄えが変わってくるところです(今回はコックピットを塗るついでなので、裏まで黒で塗ってしまいます) 黒を吹いてマスキングを剥がします(すいませんコックピットが黒だと地味だったので上からパールブルー塗ってます)。 矢印の部分にマスキング漏れがあるので、2000番の紙やすりでそうっとなでるように削り取ります。 これで綺麗になりました。 削るとき、あくまで紙やすりの先っちょでなでるように、力を入れずにこするのがコツです。 やりすぎると下地が出てきてしまいます。 あまりムキにならず、紙やすりで落ちないようなら筆塗りでリタッチしてあげましょう。 紙やすりをかけた所は艶消しになってしまいますが、最後のクリヤーコートで消えてしまいます。 仕上げ 最後にクリヤーを吹いて艶を調整するとともに、表面を保護してあげます。 艶あり塗装の場合、さらにこの後目の細かい紙やすりをかけ、コンパウンドで磨き上げる「研ぎ出し」を行えば、さらに完成度は上がります。 余談 ちなみにスプレーに取り付けて使うこのアイテム、ガンモドキと言いますが、缶スプレーが簡易スプレーガンになるので非常に便利です。 グリップ式なので缶を直接持つより持ちやすく、トリガー操作になるので噴射量のコントロールがやりやすくなります。お値段も500円程度で手ごろです。 ホームセンターで同じような製品を見つけました。 ガンモドキと同程度か少し高いという程度の価格ですが、ガンモドキより大きく、 そのためこのような、タミヤカラースプレーなどよりもノズル部分の大きい、一般のラッカースプレーにも対応しています。 ただし、このように噴射量調整用のボタンストッパーが後ろに飛び出ているようなスプレーの場合、これらスプレー缶用グリップは装着できません。